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渡辺範明セレクト

流行りじゃないけど今あえて推したい!会話&交渉ゲーム5選

【プロフィール】ゲームデザイナー/プロデューサー
(株)ドロッセルマイヤー商會 代表取締役
創作ボードゲームメーカー「ドロッセルマイヤーズ」を経営し、アナログゲームを中心にさまざまなタイトルを手がける。

すごろくや取り扱い外のセレクト

モノポリー
アイム・ザ・ボス
ディプロマシー

【その①】カタンの開拓者たち

20年以上前、ボードゲームに「無限の可能性」を感じさせてくれたのはカタンでした。
会話による自由交渉がゲームシステムに組み込まれた瞬間に発生するプレイの多様性。昨今は「めんどくさい」と敬遠されがちな要素ですが、そこに「無限」を感じたのです。

【その②】モノポリー

『モノポリー』自体は子供の頃から遊んではいましたが、『カタン』を経由し、積極的に自由交渉を取り入れるようになってからのモノポリーは全くの別ものになりました。「ゲームはプレイヤーの遊び方次第」ということを学んだゲームかもしれません。

【その③】人狼

今ではSNSで「人狼でどれだけ不快な体験をしたか」がバズってしまう状況で、人狼に苦手意識のあるアナログゲーマーも多いですが、これは会話ゲームの宿命ともいえます。なにせ「会話」という行為自体が「楽しい相手とすれば最高」「不快な相手としたら最悪」のものだからです。「ゲームは遊ぶ相手次第」ということのわかりやすい事例でもあります。

【その④】アイム・ザ・ボス

『カタン』『モノポリー』より更にはっきり自由交渉をゲームシステムに組み込み、会話&交渉ゲームとして純化させた作品のひとつが『アイム・ザ・ボス』でした。この種のゲームが好きか嫌いか?の試金石になる作品でもあるでしょう。

【その⑤】ディプロマシー

僕がずっと「究極の会話&交渉ゲーム」として愛してやまないのが『ディプロマシー』です。7人ピッタリでないといけないプレイ人数の縛りが厳しく、プレイ時間も昨今のヘビーゲーム以上にかかる、遊びやすさ最悪のゲームですが、その分「これでしか得られない」濃密な体験が得られます。ある意味で現在のマーダーミステリーのあり方に近い部分もあり、そう考えると「会話&交渉ゲーム」は形を変えて今も発展し続けているとも言えますね。