すごろくや

本当は!大人も楽しいHABAのボードゲーム

執筆:宮本誠

はじめに

ドイツのボードゲームメーカーであるHABA社のボードゲームは、黄色い箱と赤いロゴが目印です。 HABAのボードゲームは2歳のお子さんが遊べるものから、大人が真剣に考えるやりごたえのあるものや、
ご家族・ご年配の方とも遊べるものまで幅広いラインナップが揃っています。
そんな沢山あるラインナップの中から、今回は4つのカテゴリにわけて魅力をお伝えしたいと思います!

1.大人が考えて遊ぶほうが楽しい

実はHABAのゲームは、「短時間で終わり」「ルールがとても簡単」という特徴を持つゲームが沢山あります。
そのため色々なシチュエーションでさっと取り出し活躍する機会が多いです。
中でも大人がちゃんと考えて遊ぶほうが断然面白いゲームを3つご紹介します。

まずは「キャプテンリノ」

キャプテンリノはカードを使ってビルを積み上げるバランスゲームです。
見た目にも分かる通り、倒さないように上手くバランスをとります。
もちろん倒してしまったら負け。 それだけじゃなくUNOのように「カードをもう1枚引く(ドロー)」「手番が逆回転になる(リバース)」「自分の手番を飛ばされてしまう(スキップ)」などの特殊なカードもあります。
さらに!「リノ」くんのカードを出されると、木で出来たリノくん駒をカードの上に乗せなければなりません。
グラグラ揺れるカードをよーく見て、どの方向にどれだけ力がかかっているか予想し、うまーく組み立てるのは大人の力の見せ所です。

すごろくやスタッフの松岡さん:
私はバランスゲームがとても強くいつも勝てるのでとても好き。ビルを見回しつつバランスをうまく取るのもたのしいです。

続いては「金庫破りのジギ」

金庫破りのジギはは数値予想のドキドキ感と予想外の数字が出て盛り上がる運と実力の塩梅がちょうどいいゲームです。
全員が泥棒となり金庫破りに挑戦します。既に見えている財宝よりも次の数字が大きくなるのか小さくなるのかを予想します。
見事当たればその金庫に入っている財宝をすべてもらえます。外れてしまうとめくったカードが金庫に蓄積されてしまいます。 面白いのは、獲得した財宝は何処かで安全に隠す必要がある点です。
自分の予想が当たり続ける自信があれば隠す必要はありませんが、一回でも予想を間違ってしまうと、隠していない財宝はすべて没収されてしまいます。
このリスクをいつ回避するのか、そして数の予想はどのくらい当たるのか。
このあたりは大人が考えるほうがより面白くなるポイントです。

すごろくやスタッフの三上さん:
どこまでいけるのか!というハラハラ感と、ワンチャンもっと狙えるのではというギャンブル感がとても好きです。

続いては「そっとおやすみ」

そっとおやすみは、絵柄の揃った人が最初にカードを伏せて、それを見た人たちが次々にカードを伏せていく中で、全く気づかないおねむちゃんをニヤニヤ見守るゲームです。
雑談をしながら出来るくらい手軽な手順でカードを交換しつつ、「こっちを見てないな」と思うタイミングでこっそり手札を伏せます。
誰もが、さも重要ではないことのようにそーっと手札を伏せていく中で、本当に全然気づかない人がいるのが楽しいところ。 ちょっと意地が悪いのですが、そこを含めて楽しめる大人同士で遊べるなら、とっても面白いゲームです。

すごろくやスタッフの石川さん:
『やーい!』というために最後の1人をニヤニヤみてるのが本当に楽しいです。

大人同士の共通理解を持った上で、ちゃんと考えて遊ぶほうがとっても楽しいゲームを3作紹介しました。

HABAの魅力はまだまだございます!このままお付き合いください。

2.とにかく可愛い

HABAの魅力として忘れてはいけないのは、木の駒や絵柄の可愛さ!
会社の中に独立したデザイン部門を持ち、3年間の研修を受けて木工技師となった工場スタッフが、ボードゲームに使われる小さな木製パーツから、おままごと用の大型キッチンまで、すべてを自社で製造しているそうです!そのため1つ1つのクオリティがとても高く、手元に置きたい魅力に溢れています。 沢山あるHABAゲームの中から、可愛くて特に気に入っている3つをご紹介します。

まずは「きらめく財宝」

きらめく財宝は、次に落ちてくる宝石の色はどれか?を予想するゲームです。
透明の輪っかを取ったときに、今の状態ならどの宝石が落ちるのかを見極めます。
見た目に華やかでキラキラした宝石が魅力です。 手に入れた宝石は自分が担当するドラゴンの洞窟に隠しておきます。こうすることで、最後まで勝敗がわからないので「もう負けてるからやだ!」という飽きちゃう問題にも対応してます。
簡単なルールでとっても面白く、お子さんから大人まで幅広い対象にオススメできます。

すごろくやスタッフの村上さん:
見た目がとてもハデ!しかもドラゴンや宝石という中身が人を惹き付ける。宝石が崩れる儚い感じも好きです。

続いては「ワニに乗る」

ワニに乗るは、サイコロの指示に従ってワニの上に自分の手元の動物駒を乗せます。
崩したら負け、というよくあるルールではなく、自分の手元の動物駒を全部なくしたら勝ちという一風変わったルールです。 なんといっても、中にはいっている動物駒が全部可愛い。
インテリアとして置くのにも耐えられるくらい良い質感です。
トイレなどちょっとした空間にあると好奇心をくすぐり触ってみたくなります。

すごろくやスタッフの中村さん:
意外ととんでもないバランスでも乗る駒の形、見ているだけで幸せになる可愛さ、遊んでいる全ての瞬間が幸せになります。

すごろくやスタッフの青山さん:
動物を積んでいくのがとてもおもしろく、遊んでいる人間の性格が出やすいのも好きな点です。

続いては「ラビットラリー」

ラビットラリーは、自分で自由なコースを作れるすごろくです。
通常のすごろくのようにマス目があるわけではなく、お部屋の中のどんな場所でもコースとして利用できます。
さらに駒の進め方も変わってます。サイコロで指示された色に応じた長さがどのくらいか検討をつけ、今いる足場からの距離を予想し次の足場を配置します。
出来る限り長い距離移動したいという欲が出ることで、うっかり足場を話しすぎて失敗してしまうこともよくあります。失敗すると進めないのでどこまでリスクを取るかはよく考える必要があります。 前述しているワニに乗るのような小さな障害物をコース上に配置することで、より面白い競争を演出することも可能です。

すごろくやスタッフの大沼さん:
目で見て、いけるかいけないかのギリギリを攻めるのが楽しい。安全な策を取ることも出来るけど、できるだけ長く進みたいので限界を目指す。実際に乗せたときに『乗らない!』となるのも面白い

見た目にも華やかでとっても可愛い3作を紹介しました。

まだまだ魅力はたっぷりあります!続いては「子どもと遊べる」部分もご紹介します。

3.子どもと遊べる

なんといっても子どもも遊べるのは魅力の一つです。
ボードゲームは実は大人が遊べるゲームのほうが数が多く、お子さんと一緒に遊べるゲームは少ないのです。しかも2歳から遊べるゲームだってあるのです。

今回は低年齢から遊べるゲームを3作ご紹介します。

まずは「はじめてのゲーム・果樹園」

はじめてのゲーム・果樹園は、みんなで協力して果樹園の果物を全部収穫するゲームです。
ゲームに参加している誰かと競うのではなく、ゲームに負けるかあるいは勝つかだけに集中します。このゲームはだいたい2歳半くらいから楽しく遊べます。 はじめてゲームを遊ぶ子どもが基本的な動作を遊びながら楽しく学べるのもポイントです。
例えば、「自分の番をきちんと守る」とか「他の人がやってる行動を真似て自分のやる動作を理解する」など、少しずつルールの基礎を身につけていけます。
他のゲームに比べてやや例外的なのは、このゲームは大人だけで遊ぶとヒットしないことが多いです。だいたい小学校低学年ぐらいまではとっても楽しく遊べますが、大人になるにつれて物足りなくなるみたいです。でも大丈夫、1人でも子どもが参加するととっても面白く遊べます。

大ぶりのコマたちは子どもの手でも掴みやすく、ごろんとしていてとっても可愛いです。お子さんと一緒にコミュニケーションを取りながら、ゆったりと協力できるのも魅力のひとつ。まさに『はじめてのゲーム』にぴったりです!

続いては「スティッキー」

スティッキーは、輪っかでまとめられた棒を順番に抜いていき、倒さないようにバランスを取るゲームです。
サイコロで指示された色の棒を抜いていきますが、倒してしまった人はもちろん負けです。
倒さなかった人たちは、自分が抜いた棒から得られる得点を合計してもっとも高い人が勝ちです。
棒は3色に色分けされており、一番太い青は3点・赤は2点、もっとも細い黄色は1点です。 一見単純なゲームに見えますが、実は様々な戦略やテクニックが使えます。
抜いていく中で「今勝ってるな」と思ったら、わざとバランスを崩すように全体を傾けつつ抜いたりするなどなど工夫の余地があり大人でも楽しめます。
また、小さなお子さんが遊ぶときには得点ルールを抜いてもいいと思います。
慣れてきたら徐々に、「本数勝負」をはじめて、更に慣れたら「得点勝負」と段階を踏んで成長を楽しむのもおすすめです。

すごろくやスタッフの東さん:
バランスをとるゲームが本当に苦手だけど、スティッキーはとても面白いです。簡単なのに『悔しい!』と思えるいいバランスで、何度も挑戦したくなります。

続いては「パカパカお馬」

パカパカお馬は、自分の判断がとっても大事なすごろくです。
毎回サイコロを2種同時に振り、馬を進めるか、あるいは馬の手入れ道具を手に入れるかを選びます。
ゴールするためには、馬の手入れ道具が全部揃っていないといけないため、
全部手に入れてからゴールを目指す人や、ゴールそばで集める人、バランスタイプなど遊ぶ人の個性がでます。 普段遊んでいるすごろくに近いのですが、自分の判断によってなんとかなる部分が多く、とてもやりがいがあります。「蹄鉄は馬の足の数だけ必要だから先に集めよう」や「進める数が3歩と最大だから今回は進んでおこう」など、自分なりの指針が立てやすいゲームです。
馬の手入れ道具をいれるパズルボードも「パチッ」とハマるのでわかりやすく気持ちがいいです。

すごろくやスタッフの安本さん:
見た目がとても可愛い。蹄鉄を4つ集める、お馬さんの足が4本だから、など理由がはっきりしていてわかりやすいのもいいですね。

はじめて遊ぶお子さんや、子ども同士でも遊べるゲームを3作ご紹介しました。

最後に、年齢表記にもある99歳まで遊べる魅力をご紹介します。

4.99歳まで遊べる

HABAのゲームは対象年齢の表記に「〜99歳」と書いてあります。
まさにそのままの意味で、ご年配のかたもしっかり遊べる点も魅力のひとつです。

お孫さんなど、遊ぶメンバー内で年齢の開きがあっても面白いゲームを3作ご紹介します。

まずは「モンツァカーレース」

モンツァカーレースは、サイコロで出た色に応じて自分の車をドンドン進めるすごろくゲームです。
コースには色がついており、一気に6個振った出目によってどこまで進むかを考えます。
すこしパズルを解いているような感覚も有り、運の要素もほどよいためとても白熱します。 コースの内側のほうが少ないマス目でゴールできるのですが、うまく色が出なかったり、他の車に邪魔されたりなど。遊ぶたびに起きるドラマがとっても面白いです。

すごろくやスタッフの佐久間さん:
どの色の組合せかを一瞬で判断しないといけない。大人でも意外と失敗しがちでやりがいがあります。

すごろくやスタッフの松岡さん:
見た目がカラフルでとても可愛い。考える部分もあるし、小さなお子さんと遊ぶのにもおすすめです。

続いては「お菓子の魔女」

お菓子の魔女は、カードで出来たお菓子の家をドンドン崩しながら、ギリギリ崩壊しないように出来るだけ多くのお菓子を集めるゲームです。
屋根になっているお菓子カードを引き抜くと、表側には色々なお菓子が描かれています。
前回取ったお菓子と同じ種類なら返さないといけないのがハプニングポイント。
返すお菓子はみんなが見てるので、当然狙われます!簡単には渡したくないので、奥にグッと差し込んだりするのですが、反動で家が崩れてしまうことも。 ゲームの準備として、お菓子の家を作るところもたのしいので、ずっと幸せな気分で遊べます。他のバランスゲームと違い、そこまで手先の器用さが重要では有りません。また、案外お菓子の家は崩壊しないので結構大胆なところからカードを抜いてもOKです。

すごろくやスタッフの平井さん:
絵が可愛いし、屋根の崩れそうなドキドキが楽しい。同じのがめったに揃わないのにたまに揃ったときのがっかり感がすごい。誰とでもやりやすく、説明が簡単なのがいいですね。

最後にご紹介するのは「しあわせハンス」

しあわせハンスは、童話同様にどんどん良いものに交換していき、一番はじめに四葉のクローバーを手に入れたいゲームです。
特殊なサイコロを2つ同時に振り、その出目が「何をいくつ払う」と「何がいくつ貰える」交換レートになります。
例えば、「馬を3つ払うことで豚を2つ貰える」みたいな感じです。 この交換レートにのって交換するのか、あるいは今回は乗らずに金塊をもらうのかを選びます。できるだけ得をするように交換したいのですが、損をする場面でも勇気をだして交換したほうが最終的には近道になることもあります。
価値は金塊→馬→豚→ガチョウ→クローバーの順になっており、多少の運はあるものの自分の判断が重要なゲームです。

すごろくやスタッフの東さん:
サイコロ振って物々交換をするが、ときには少なくとも交換したほうが得なことも有り、なかなか考えさせられます。

年齢に関わらず、誰とでも遊べるゲームを3作ご紹介しました。

おわりに

HABAの魅力を4つのカテゴリにわけてお送りしてきたこの記事も終わりの時間がきました。
大人も子どももみんなが夢中になれるHABAのゲームは、見た目にも可愛く、簡単なルールでじっくり楽しめるものばかりです。
ここでは紹介しきれないくらい沢山の良質なゲームを出版されているので、
黄色い箱と赤いロゴを目印に、自分にぴったりのゲームを探してみてください。

もし「どんなゲームがいいかわからない」と悩んだら、すごろくやの店頭に足を運んでみてください。
熟練のスタッフがお客様の要望をしっかりヒアリングし、ピッタリの商品をご紹介します。

すごろくやが取り扱っているHABAのゲームリストはこちら

この記事を書いた人:みやもと

2015年入社。イベント・動画配信担当スタッフ。配って歩きたいくらいおすすめのゲームは「ハゲタカのえじき」。配って歩きたい、というよりかは実際に配り歩いており、10回は購入しなおした経験がある。その他にも「ナンジャモンジャ」「クアルト」「はじめてのゲーム・果樹園」などをも配り歩き、身を持ってボードゲームの広報に勤しむ。